法三章を!!

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尊敬する歴史上の人物は何人かいるけど、その中でも上位十人に入るのが漢の高祖『劉邦』。

中国史に於いても秦の始皇帝ではなく、劉邦がもっとも人気があります。それは部下や人々の意見をよく聞いた劉邦の性格もありますが、何よりも苛烈を極めた秦の法令を『法三章』で言い表すほどの簡易なものに変えたのが人々から大きな支持を集めているというのも理由の一つです。またその法三章の精神がきっかけとなり天下統一、漢帝国の安泰にも繋がったのです。

法三章といえば『殺人・傷害・窃盗』のみを刑罰の対象としたと思われていますが、実際には秦の膨大な法令や規制を簡素化し、人民にわかりやすく、且つ例外無しに守らせたことで、治安を守り、不正を正し、経済を活性化した功績を法三章という言葉で表わされています。

実はこの簡素な法令こそ極めて有効な手段であり、今の世界に必要なことなのですが、世界中の人々は法令が煩雑であればあるほど、規制が多ければ多いほど人々の安心と高い文明を維持できると勘違いをしています。法令や規制が多ければ多いほど高い文明社会だと勘違いをしている人々が多いのです。

 

法が簡素で少なければ例外はありえません。

窃盗は契約違反も含みます。本来受け取れますと約束していても受け取ることができなければ、これは窃盗です。もちろん、食品の表示や原材料を偽装し、多くのお金を騙し取る行為も窃盗です。

たとえ国家組織であろうと処罰の対象となります。

受け取れるはずの年金が受け取れなければ、窃盗です。

表示を偽装し販売し不当に金銭を取れば窃盗です。

人が人によって死亡させられることは殺人ですから、交通事故も、戦争も、人為的な死は全て殺人です。戦争も相手が攻めてきたなら、この法を適応し処罰行動として応戦すればよく。軍人がこれを逸脱し処罰行動としての応戦以外に人を殺せば同じく処罰すればよいのです。

食品に危険なものが混じり、人を傷つければ傷害です。

このような簡素な法で一罰百戒を通せば、もっとも安心安全な国家が実現します。

様々な法令が多額の人件費をかけてつくられ、表示を検査するために膨大な費用を掛け、表示を徹底するため個人事業者や中小企業はものづくりができず、儲かるのは検査会社と監督官庁の職員だけ。経済も疲弊し、まるで法令の独裁国家のようになっています。

法治国家とはいっても、その国を統べる法令の全てを知っている人間は弁護士や国会議員を含め存在するのでしょうか?そもそもすべての人に平等に守り守らせる国法にも拘らず、すべての人が全てを知ることができないほどの膨大な法令になってしまっています。法が肥大化して、例外ばかりが生まれ、賢い人間は法に触れなければ何をしても良いという言う風潮と同時に、逆にそれをさらに規制しようと雁字搦めに法や規制が溢れ、法の全てを知らない一般市民は何をしても法に触れる世の中になっています。

ちなみに、カッターナイフでも明確な職用としての目的を持たずに所持しているだけで法に触れます。

つまり、普段釣りに行く時に所持しているナイフも車に入れっぱなしにしていて検問なんかに引っかかると銃刀法違反に問われかねないのです。

一枚の服を作って売るだけでも、堅牢度検査、検針、品質表示、原産表示などタグと検査など、手づくりで物作りをしているところほど不利な規制に溢れています。

ホテル業も資本力があって同じ設計で全国に建てているところほど、規制上でも有利です。耐火、防火建材の検査など一括で済んでしまうからです。

国法による規制というのは、全国展開できる大手企業に有利で、実は地方経済や中小、個人企業を圧迫しているのです。

にもかかわらず、地方自治政府はすべからく国に規制強化を求めたりと、実態からかけ離れた政策を展開し、さらに市民も現実に起きていることから目を逸らし、カッコイイ言葉や上辺だけの美徳に酔いしれてより強い規制を求めています。

本当に恐ろしい世の中です。

そもそも法をよく網に例えることがありますが、それ自体がおかしいのです。

悪事はたとえ小さくても許すべきではなく、逆に悪しきこと以外は自由に行われるべきなのです。

ただそれだけのことなのに、政治家は競って法令を作り、官僚も規制を作って自分たちの仕事と権威を高めようとしています。

簡素な法令と公正明大で仁義礼徳に篤い司法によってこそ平和で持続的発展の望める正常な国家を作ることができるのです。

国法こそ簡素で誰もがわかるものにしなければならないはずなのに・・・。

金融だけでなく全てが破綻するまで気がつかないのかもしれません。

 

 いまは国民主権だから、そのうち自分の定めた法と規制で股裂き刑になった秦の商鞅のようになるのかもしれません。

 秦の商鞅については、今の日本や世界が向おうとしている世界を垣間見ることができる事例なので後ほど書いてみようと思います。

このブログ記事について

このページは、malmaが2008年12月13日 23:00に書いたブログ記事です。

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