
今回の目的の一つ、チョウコウイトウ標本について、何でエントリーが遅くなっているかというと・・・。
一昨年、見せてもらった標本は60センチ弱の小型魚でしたが・・・。
今回は驚きました。
標本を見せてもらった時の印象が強烈過ぎて、客観的に冷静に観察できていたのかちょと自信なし・・・。思っていた以上の魚体の大きさ、そして、イトウのイメージからかけ離れた立派すぎる魚体。
立派過ぎるというのは語弊があるかもしれないけど、僕が持っているイトウのイメージは大蛇のようであったり、頭が丸くマルタのようであったり、いずれにしろサケ科魚類の中では長細い形。それが、根底から覆されるような形だったのです。ハッキリ云って、キングサーモン?大型のシルバーサーモン?と思えるほど体高が高いのです!!一瞬、養殖モノのサーモンを見せられたのかと思ってしまうほどです。そして、黒点の現れ方も、キングサーモンやシルバーサーモン等と同じような形と大きさ。唯一、この魚がイトウの仲間であると思わせてくれる部分は、頭の扁平さだけだったのです。
で!!最初の言い訳なんだけど、詳細についてはイラストができ次第(写真資料は写すことができたんだけど、著作権とか絡むと面倒なので現在イラストを描いてます)、後ほど感動が薄れないうちに詳しい解説つきで公開します。
お楽しみに!!
反省点が沢山ありすぎです。(泣)
まず第1に重い思いをして持っていったビデオカメラと水中撮影用ハウジングが前半、全く役に立たなかったこと。理由は簡単、テープを忘れて行ったためです。テープを忘れたのを、到着すぐの西寧のうちに気が着けば購入できたのに、出発して100キロほど行って、一面の菜の花畑を撮影しようとしたときにテープがないのに気が着きました。結局、川も、水中も、青けしも、花畑も前半はビデオ画像を撮ることができませんでした。青海チベットの比較的大きな街の大武鎮に着いても、いくら街でもこんなチベットの山奥の街にはDVテープはないだろうと諦めていたのですが、街中を歩いていたら僕が使っているPC(SONYのVAIO)を使っている商店を発見!!もしかしたらと思って、ガイドさんに電気屋を探してもらって行ってみたら、なんと!!SONY純正のDVテープを発見!!早速購入して後半はようやく撮影ができました。それでも、見所はほとんど過ぎてしまっていたので後悔しきりです・・・。
第2に、デジカメ画像のデータストレージ用に持って行った『iPod』。前回、モンゴルに持っていったときには、バッテリーの減りが早いものの、なんとかデジカメのデータを移して大量の画像を持ち帰ることができました。しかし、今回は、旅の前半の3泊目にして故障!!。標高4000メートルの泊地でデータ移行をしようとしていたら、急に異音が発生、しかも完全にフリーズして電源を落とすことも出来ない状態。さらに、異音は止むことなく続き、本体も異常に高温になってくるし。内部には既に、旅の初日に撮ったチョウコウイトウ関連の資料画像やタール寺、青海湖などの画像約500が入った状態。高山病より最悪の状態に見舞われたような気がしました。結局、ここの泊地では、その他の理由もあったのですが一睡も眠れない夜となってしまいました。
ipodのデータはPCからは何とかデータを読み取ることができましたが、ipodへの更新や書込み操作で完全にフリーズしてしまいます。先ずは、データが無事だっただけ良かったとしましょう・・・。
そして第3に!!魚が釣れなかったこと。同行者の更井さんが1尾のみで終わってしまったこと。
ドジョウを捕まえたのにもかかわらず、標高が高く車まで戻って水槽を持ってくるのが面倒くさくて、水槽撮影をしなかったこと。
でも、前回同様、楽しんできたからいっか!!
モンゴルのオノン川ではタイメンを撮影するために、わざわざ水槽を作って持って行きました。
結局、水槽に入るサイズは1尾だけしか釣れずに、それ以上の大きさばかりが釣れました。
それで、デジカメのマリンパックを使って水中撮影をしたわけですが、潜ったわけではなくて、水中にカメラだけを突っ込んで適当にシャッターを押し続けるという無謀な撮影を試みたわけです。
こんな撮影方法ができるのもデジカメの良いところで、水中から上げてすぐに撮れ具合をチェックしてダメなのは破棄、それを何度も繰り返しできますし。
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撮影中は、タイメンは紐で繋いでいましたが全く暴れる様子もなくおとなしい状態でした。その後リリースしても、急には動かずしばらく同じ場所を泳いでいて、ゆっくりと深い淵へと戻っていきました。
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モンゴルの川は北海道の湿原の川のように植物のタンニンの影響で黒く色がついており、さらに重い流れのため細かい砂が常に舞っています。そのため大きなタイメンの全景は撮ることができませんでした。タイメンをゆうゆう撮影するためには最低90センチ強の水槽を持っていくしかありません。
方法としてはスーツケースまたはリュックサックの内寸と同じに作って、持って行く時は中に旅行用品を詰めていく。または現地組み立てで終わったら解体して持って帰る。
いずれにしても、再び大物が狙える海外釣行には、今度は大きな水槽を持って行きます!!
オノン川のトラウト3種(タイメン、レノック、アムールトラウト)の中で一番綺麗な体のアムールトラウト。
黄金色の背の高く丸みを帯びた体つきで、大きなはっきりした黒点。
ブラウンにも似ているが、ブラウンのような凶暴な顔つきではなくて、体の割りに小さな口が特徴。
それでいて、ルアーに対してタイメン以上の興味を持って追ってくる。
そして、ファイトも同型のタイメンと比べると力強い。
口が黒ずんでいるが、これはルアーの傷により充血したため。レノック、アムールトラウト、グレイリング、ゴレゴヌスなどの仲間はちょっとしたショックで体の表面に血がにじんでくる。
リリースには通常のトラウト以上(銀毛したトラウトはそれ以上にデリケート)に気を使う。
【 長江イトウについて 】
今回の旅の目的の1つに長江イトウについて生息地の確認をすることであったが、残念ながらその姿を見ることはできなかった。
現地では次のような目撃談を聞くことはできた。
・下流で大型の魚が網に掛かった。(50センチぐらい)
・昔は1メートルを越すような魚が沢山捕れた。
・漁法は淵にダイナマイトを仕掛けて爆発させて捕っていた。
・四川省の水産会社が3年間魚を探していたが見つけれなかった。
最終的に現地のイトウの姿を見ることはあきらめ、中国科学院の生物標本館に行きイトウの標本と研究者から話を聞くことに。
イトウの標本は50センチぐらいで、捕獲地は今回釣行した班馬の標高2800メートル地点。つまり、もっと下流の方だが今回の釣行地点は十分生息域の範囲であったと思う。
しかし、最後に捕獲されたのは1980年とのことでかなりの開きがあり、その後の水力発電所の建設や道路建設による影響を考えると個体数は激減か絶滅に近い状態であると予想される。
以下は案内してくれた陳研究員から聞くことができたのは下記のとおり。
・胃の内容物として極めて小さな小魚。
・胃の内容物に水草?藻?が含まれていた。
・最後の捕獲は1980年。
【 標本の特徴 】
・大きさは50センチぐらい。
・脂鰭が大きい。
・口が小さい。
・口が比較的下向きについている。
・日本のイトウに比べて丸みのある体型。
・脂鰭、尻鰭から尾鰭の付けのまでの距離が短い。
・日本のイトウに比べて黒点が大きく明瞭。
長江源流を釣行して帰り道、分水嶺を越えて標高3000メートルの黄河水系の小川沿いの道路を走っているとき、急にトラウトの匂いがするような錯覚がおきて、車を止めてもらいました。
6月なのに今にも雪が降りそうなくらい寒かったけど、直感的にあの川で魚が潜んでいそうな、とにかく言いようも無い感覚に、釣竿を持ち出すと急いで河原に向かいました。
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餌を素早くつけて、第1投。するとすぐに強烈な引きが。
引き方は尺ヤマメに似た鋭敏な強い引き!!
気がつくと、車内にいた人も駆けつけていました。
釣り上げたのは尺に近い裸鯉。
すぐにみんなで釣りが始まりました。
トラウトではないけど、この土地特有の世界でもっとも標高の高い場所に生息する裸鯉の大物を釣ることができて、満足なたびでした。
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裸鯉の雄と思われる個体と黄色い花と裸鯉。
【アムールパイク】
鱒ではないし、あまり好きな魚ではなかったけど・・・。
モンゴルでは前半2日間、僕の釣果はたった一箇所のポイントでレノックを釣り上げただけ。
モンゴルの他の魚たちにもう出会えないかと諦めかけて、キャンプの近くの三日月湖でルアーをすることに。ここにはパイクがいると聞いて、第一投。すぐに中型(45センチ)のパイクが釣れて、次々に釣れました。最大で70センチぐらいだったでしょうか。
水槽が55センチなので、この水槽に入るサイズだけを選んで撮影しました。
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この魚は顎が薄いわりに噛む力は強力で小さな木の枝ぐらい間単に噛み砕きます。針を外すのに口をこじ開けようとしましたが、なかなか開くことができませんでした。
こんなのが日本の川にいたら大変なことになってしまうと感じた魚でした。
第4日目 前半
長江源流は森林はあると聞いていたが、ぼくは不安に思っていた。それは、チベットの人々の生活が放牧でなりたっていることと、標高が森林限界を超えているのが気になっていたからだ。この森林の有無は魚とりわけトラウトにとって安定した水量と水質を保つために必要不可欠な要素の1つだからだ。
もちろん、極地方にはブルトラウトをはじめ多くのイワナ系のトラウトが森林がない地方でも生息しているが・・・
長江源流は水質も決して良いとは言えず、森林がまったくない草原で、白濁していた。
そういうわけで、街に着いてやはりダメかなという気持ちが強くなってしまった。
そして、街から40キロ下流の枝沢にキャンプ地を決めて車を走らせた。
しかし、この40キロの移動で驚異的な変化があった。
川辺はやがて少しずつ急流となり、草原は低木が茂る小規模な河畔林が現れ、やがて急峻な山に囲まれ出すと急に松に覆われた美しい森林地帯へと劇的に変化した。
この変化に、僕も含めみんなが大きな期待で会話が弾んだ。
途中、林業局の天然林保護のゲート兼事務所でここの職員の王さんにキャンプ地まで同行してもらう。王さんはキャンプ地周辺のチベット人と面識があるのでトラブル防止のため同行してもらった。
王さんの話では、この川で150センチくらいの魚は1970年代に沢山捕れたとのことで、この話で一同興奮する。
いよいよ、釣り開始。
キャンプ地は枝沢の予定だが、やはり大物狙いで第一投は本流で。本流にある水力発電用の頭取口のダム下で第一投。チベット初釣果は更井さんがルアーで小型の裸鯉を釣り上げた。
対岸では管理している職員たちだと思うが魚釣りや網で魚を捕っていた。
早速、対岸へ渡り捕れた魚を見せてもらうがイトウは無し。
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第3日目
僕は暗闇の車窓からの景色を見ながら、刻一刻と変化を見せる山河のシルエットに一睡もすることができなかった。
黄河水系の枝沢の峡谷で夜明けとなり、やがて黄河本流を望む小高い山で全員が目覚めた。
朝食は大武という県都で、ガイドの林さんがこれから向かう、班馬地方のパーミットを手続きしてくれた。
途中、黄河水系の川で顔を洗うため下車。
船戸さんによると水温8度。とても冷たい。
ここで、小さな魚をすくう。泥鰌の魚影を確認。
ここでは魚の他に、美しい草花に出逢うことができた。車窓からもその美しさに見とれ、車を止めてもらうこともしばしば。
噂には聞いていたが、チベットの花は本当に美しい。
昼食は、達日というチベット色の強い街。
標高は4000メートルを越え、やがて黄河長江の分水嶺満掌峠を越えようやく目的地が近づいた感じが強くなる。
しかし、長江水系は黄河水系以上に放牧地が多く、水質が悪そうに見える。
一抹の不安を抱えながらも、目的地の班馬こと塞来塘鎮に着く。24時間の移動であった。
ホテルのチェックイン後に夕食で現地の魚を出してくれた。店ではわざわざ活魚で取っておいてくれていて、はじめて西蔵高原特産の裸鯉を見ることができた。味の方も大変美味でとくに鱗がないことから食べやすく、脂ものっていて美味しく食べることができた。
四川省が近いので山椒が利いたピリ辛のチンジャオロウスウを食べることができた。
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第1段
★中国 青海省 長江・黄河源流釣行
プロローグ
イトウの学名は5つ。しかし、この5つの学名をもつイトウすべてを見た人はいるのだろうか?
北海道のイトウも幻の魚と言われてはいるが養殖技術が確立しつつあるなか、多くの釣り人が管理釣り場でさえ目にすることができるようになった。
しかし、世界のイトウの生息の実体はロシアシベリア、モンゴル、日本の極東では容易に生息が確認できるが、ドナウイトウ(Huchen)の天然物、高麗イトウ、長江イトウについては養殖物も確認できず、捕獲の記録も1980年代が最後となっている。
学名:Brachymystax lenok
サケ科魚類に似つかわしくない口はウグイのよう。
愛嬌のある顔で日本の渓流魚のイメージとはちがい、かといって大陸のイメージとも結びつかない。
同じ仲間のアムールトラウトのほうが大陸的イメージとりわけ、その名の示すとおり大河アムール川のイメージにぴったりと合う。とはいっても、この大河には我々釣り人の憧れのタイメンを筆頭にパイクやチョウザメといった巨大魚がその首座を占めている。