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昨日からアクセスが若干増えました。
どこかでリンクでも貼ってくれたのかな~?と思ってアクセスログを見たけど、昨日分まではとくにまとまったリンクはなさそう。今日の分は明日確かめてみようと思うけど・・・。
ただ、いつもは検索語句の上位がヤマメとかイワナ、時々外来魚問題とかの影響でブラウンが入ってくるけど、ここ1週間ブルックが断トツ!!
今までブルックが上位に入ることは無かったと思うけど・・・?
ブルックの話題か何か流行ってるのかな?
ということでブルックトラウト!!
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ブルック特有の瑠璃色に縁取られた朱点。
近々、この模様について詳しく紹介したいと思っています。
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現在、水槽の中には一番上のとすぐ↑の写真の2尾がいます。
この時期になると、来年の釣行は何処へ行こうかとネットでいろいろ調べ物。
オショロコマなどイワナ属が大好きな管理人にとってロシアの極東シベリアからウラル山脈にかけては憧れの土地。
まだまだ未知のイワナが生息している可能性が最も高い地であり、未だにイワナ生息境界線がハッキリしていない地域でもあります。
一般に日本のイワナたちはサケマスの仲間の中ではかなり南に進出したタイプで一生を河川で過ごす河川陸封型が多いのですが、大陸など北方系のイワナは海洋に依存するアマドロマスというタイプが圧倒的に多いといわれています。陸封といっても湖に閉じ込められたタイプのレイクトラウトのようなものもいますが、今回紹介するのはその湖に取り残されたイワナの中で最も未知で興味深い種です。
【 Elgygytgyn(エルギギトギン) 】
というロシアシベリア極北のチェコトにある直径11km程度の湖。
日本語読みがよくわからないのですが、
サイトによってはエルグイグイトグインとかエルギィギィトゥギンなど。
この名前を検索すると大半がこの湖の特異な成り立ちを研究する真面目な
文字ばかりのサイトががヒットします。あとは周辺環境や衛星写真など。
この湖の成り立ちは隕石衝突によるクレーター湖。
しかも350万年前ともいわれる古い湖で周囲は北極砂漠の不毛の大地。
こんな湖でも固有の2種のイワナが生息するといいます。
その中の一つイワナといっても学名上は3つあるイワナ属のタイプのなかで1属1種。
【 Salvethymus svetovidovi 】
属の部分が見慣れたイワナ属【 salvelinus 】とは少し違っています。
グレイリング属【 Thymallus 】の名を併せ持ったような名がつけられています。
そして英名も
【 long-finned char 】
つまり無理やり和名にするなら(鰭長岩魚)
この情報だけだと一体何処のフィン(鰭)が長いのか???
わかりませんでしたが、
【 Salvethymus svetovidovi 】
に若干の生息地の説明とイラストを見つけることができました。
このイラストから判断するとどうも胸鰭?が長いのか?
残念ながら写真は見つけることができませんでした。
ロシア語がわかれば見つけることができるかも?
しかし、このイワナ、生態の解説を翻訳してみたところ、成長が著しく遅く、約20センチで成熟するものの15歳から17歳と恐ろしく長命で成長が遅いようです。1年に1センチ前後というのはチベット高原生息の裸鯉と同レベルの成長速度ですが、このイワナの生息するエルギギトギィン湖の環境からすると当然なのかもしれません。チベットもそうなのですが1年の半分以上が氷に閉ざされ、しかも、森林がほとんどない環境ではその程度しか成長できないのかもしれません。
となると、鰭が長いという特徴も、そういった長生が故に体の大きさの割りに鰭だけは長く成長するということも考えられ、意外と普通のイワナと同じ種であったりする可能性も否定できません。
もし日本にいるイワナが同様に17歳まで生きていれば軽く1メートルは越えるわけで、もしかしたら20センチの魚体に70,80センチ級のイワナの鰭、しかも栄養不足で薄く金魚のように長く垂れ下がっている感じなのでは?とイメージしてみました。
ただ、周囲にも湖があるのにも拘らず、エルギギトギィン湖にだけこのような形態のイワナがいるのだとしたら、やはり1属1種。しかも、隕石衝突でできた湖!!となればもの凄くロマンのあるイワナだと思いました。隕石の影響を受けて進化したとなれば、宇宙岩魚とか隕石岩魚という名が相応しいかも(笑)
一応、唯一の生息場所に1属1種とのことでロシアのレッドデータ入りしているらしく、しかも野生生物の保護も厳しく、挙句の果てに、本当に陸地の果てのような場所。
宝くじ一等を当てたくらいの資金力と、ロシア高官にでも知り合いがいなければ、一生行く事もなさそうなところです。
でも実物を見たい!!
まあ、こんな「行けネェだろ!!」という場所から、円高だし清水の舞台から飛び降りる気になれば行けそうなところ、少し車で行けそうな所まで紹介できればと思います。
今日は日中少し蒸し暑かったので水槽が再び結露して見づらいですが久々に水槽画像です。
それに給餌直後なのでちょっとお腹が出っ張ってます。
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オショロコマが銀毛化(スモルト)になってきました。
まだ完全な銀毛には至っていません。少し背鰭が黒ずんできましたが、尾鰭にまだ朱色が残っています。この朱色が消えると完全な銀毛となって湖沼や海洋での生活ができる状態になります。
水槽内では餌の頻度や水温変化などがきっかけで、普通の陸封型オショロコマに戻ります。
うちの水槽のオショロコマの半分は、湖沼型のミヤベイワナの系統のオショロコマなので銀毛化しやすい性質があります。もう一尾も銀毛化しそうな気配。
銀色のボディーにピンクの着色斑がとても美しいです。
カメラも修理から戻ってきたし、昨日は池の掃除でちょうどいいブルックがいたので、少し水槽メンバーの交代をしました。
新しいブルックは15センチ程度です。
相変わらず美しい魚体です。
岩魚もいいですね。色の濃く源流ぽい岩魚に育っています。
これは、きれいなのでこのまま水槽に入れてます。
オショロコマはさすがに水槽飼育3年になってしまったので、そろそろ入れ替えたいのですが、池にもストックしてないので、9月の北海道釣行のときに確保する予定。
今回、ブルックが水槽に入って、虹鱒と山女を池に移しました。
イトウたちは大きさに差が出てきました。
けんかが絶えないので、そろそろ別水槽に移すか、池での飼育の切り替えようと思います。
イワナの体型とか顔はものすごく個性があります。同じ川の出身でも顔貌が違うように育つときもあれば、異なる川出身でも同じ模様に育つ時もあります。
イワナに限らずヤマメなどでも同様なのですが、水槽内で同じ環境にもかかわらず、1尾ずつ異なる外見に育っていく様子は毎日見ていても飽きません。
ちょっと肥満気味のイワナですが、性格もおとなしく鰭の欠けも傷もないきれいなイワナです。
↑のイワナは少し黒ずんできました。黒いボディーの中に顔の付近が鈍い金色の輝きがあって美しいです。
最初の画像のイワナとは同じ川の出身ですが、顔の形が最初のが丸いのに対して、最後の写真のイワナは頭が扁平になっています。真ん中の写真の手前のイワナの陰に隠れているのが↑のイワナです。
今回はイワナの外見の違いについて画像を交えて紹介します。
前に背鰭の特徴もイワナを見分ける上で重要なポイント【 オショロコマとイワナの違い 】と書きましたが、今回はもう少し詳しくみていきたいと思います。
先ずはおさらい。
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上の5つの背鰭の持ち主はわかるでしょうか?
上の2つがオショロコマ(左:ミヤベイワナ銀毛 右:ミヤベイワナ河川型)
中段の左がエゾイワナとニッコウイワナの中間型
中段の右がブルックトラウト
下の左がヤマトイワナです。
【 オショロコマとイワナの違い 】では「背鰭の虫食い斑がそれぞれの種で微妙に異なっていますよ」って書きました。
今回は非常に難しいオショロコマを除く日本のイワナ同士の違いについて、最初にエゾイワナとヤマトイワナで見ていきましょう。
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この画像には左にヤマトイワナ、右にエゾイワナ(ニッコウイワナ系)がそれぞれ1尾づつ写っています。
遠目にエゾイワナの白斑がはっきりと見えるのが分かると思います。
概ねエゾイワナは白斑の明瞭なものが多く、特に体側は虫食い斑というより、かなり円形に近い白斑が多いのが特徴です。
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左がエゾイワナ(ニッコウイワナ系)と右がヤマトイワナ。
ヤマトイワナのほうをみると、白斑や虫食い斑は不明瞭なのがわかります。
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とくに頭部の模様が不明瞭です。また、パーマークが薄っすら確認できます。
さて比較的はっきりとその差が分かるのは、オショロコマ、エゾイワナ、ヤマトイワナなのですが、一番厄介なのがニッコウイワナの存在です。もともとエゾイワナとの境界線がハッキリしていない上に、放流事業もあり今現在で分布境界線を引くことは困難です。この2つの種は同じものと考える人もいます。
とりあえず、一般的な見分け方(多くの書籍や釣り人のいうところの見分け方)でその違いを見ていきましょう。
先ずは典型的なエゾイワナ(アメマス)です。
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これは、北海道西別川で大きさは20センチ程度です。
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これはエゾイワナとニッコウイワナの中間型(たぶんニッコウイワナに近い)と思われる個体です。
ニッコウイワナはエゾイワナに比べて白斑が小さく、体側中央部の大き目の白斑と背部の虫食い斑とその間くらいにやや小さめの白斑が散在すると言われています。また、エゾイワナ(アメマス)に着色斑が現れることはほとんど無いと云われています。しかし、ニッコウイワナにはもう少しハッキリした着色斑はあってもいいはずです。それに、僕の育て方ならもっと腹部が赤くなるはずですが橙色止まりなのはニッコウイワナではない可能性もあります。
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これも、エゾイワナ(アメマス)とニッコウイワナの特徴を併せ持っています。エゾイワナにはこれほど明瞭な着色斑は現れることはほとんどないためです。しかし、腹部は白いままです。白斑の現れ方もアメマスに近ようです。
上の2つの例のイワナはどちらも標高1000メートル付近で、近年放流のない場所で採種した個体です。
昔の山猟師が背負って源頭放流した末裔のイワナたちなので、最近の下流の放流で混ざってしまったイワナ達とは違い、本来のその川にいたイワナのはずです。ちなみに、直線で20キロ程度しか離れていませんが、分水嶺を越えてそれぞれ太平洋側(上2枚)、日本海側(下2枚)のイワナです。
さて、外見での違いを書いてみましたが、実を言うと僕はあまりエゾイワナ、ニッコウイワナ、ヤマトイワナ・・・というわけ方はこだわっていません。というのも、白斑は【 オショロコマミヤベイワナについて 】で触れたように、生育環境でも大きさや形、個数が変化するので白斑の数や形状で分類するわけにはいないはずですし、着色斑ももちろん同じです。
でも、釣り人としては××川で釣った○○イワナは「大きかった!!」とか「きれいだった!!」って言いたいんですよね。まぁ、ブランドと同じかもしれませんね。「岐阜県まで何釣りに行ったの?」って聞かれて「イワナ」って答えるより「ヤマトイワナ」って言ったほうが聞こえはいいですよね。
アメマスのアルビノです。黄金色で人工的だけど美しいですね。自然界でも発生しますが、これだけ目立つ色だと厳しい自然環境の下では生存率が極端に下がります。その他の機能的なところはまったく変わりありません。ニジマスなどのアルビノは有名ですね。ちなみにアルビノは何のために作出されるかというと、養魚場で魚の成長具合を目視しやすいように入れられています。成長に差がないので魚の仲間内では差別とかはないのかもしれません。まぁ強いものだけが先に大きくなる世界ですから、体の色は関係ないのかもしれません。とはいっても、養魚場でも目立つ色なのでタカやトンビに狙われやすいようです。
撮影場所:
【 札幌豊平川さけ科学館 】
撮影2002年
ところで、水槽の中でいろんな渓流魚を一緒に飼っていると、同種間でしか喧嘩をしない魚や、異種であっても縄張りに入ると喧嘩を仕掛ける魚がいます。渓流魚はお互いの種の違いを認識しているのでしょうか?ちょっと興味深いですね。
僕が研究者だったら真っ先に取り組みたい分野です。
イワナ
エゾイワナ(アメマス)
Salvelinus leucomaenis
ニッコウイワナ
Salvelinus leucomaenis f. pluvinus
ヤマトイワナ
Salvelinus leucomaenis f. japonicus
イワナの水槽飼育について解説します。
今回解説するのイワナ属は日本に生息する、オショロコマと外来種のブルックなどを除く、エゾイワナ、ニッコウイワナ、ヤマトイワナについてです。
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種について・・・
今回解説するこの3種は極めてよく似た形質を持っているので、水槽飼育についても大きな違いはありません。これらの3種は外見の違いは大きいですが(※1)極めて似た外見のイワナが飛地のように生息していたり、河川毎に外見の特徴が異なっていたりしていますが、分類上は一括りのイワナとしても差し支えない範囲と考えられます。特に体の色や模様については、河川環境や主食としている餌の種類によって変化がありますので、水槽飼育でもこの変化を楽しむことが出来ます。
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飼育の最適個体について・・・
養殖岩魚は胸鰭の欠損が多く、完全に欠損してしまっていては回復はまずないと考えられます。欠損の形にもよりますが、部分的な欠損は時間がかかっても回復可能。またエラ蓋などの欠損している個体が多く白点虫などの病気も多い。欠損部分が大きいと、水槽に入れてから水カビ病などが発生しやすい。養殖魚は安定した水質で飼育している場合が多く、水質変化や水温変化に弱い傾向がある。
養殖岩魚を飼育する利点は、餌付けが容易であり、はじめから配合飼料など安価な餌を食べてくれることや、簡単に入手可能、魚体への負担が少なく購入、輸送が可能な点など。また、個体群にもよるが、養殖は集団で飼育しているので、水槽飼育でも縄張り意識が低く複数飼育にも慣れ易い点もあげられる。
天然魚は下流域のイワナは寄生虫の感染が多く注意が必要。ただし、クーラーの性能が不十分な場合などは下流域のイワナのほうが水温変化や水質変化に強い分向いている。上流域のイワナは丈夫なものが多いが、水温変化に弱く、高水温にも弱い傾向がある。
天然イワナの飼育の利点は、容姿が美しいこと、水質や水温変化に強いことなど。ただし、天然イワナには縄張り意識の強い固体が多く複数飼育や大きさの異なる個体の飼育は危険。
水槽飼育をする場合の個体選びで、養殖魚、天然魚共に一長一短があるのですが、もし近くに岩魚の養殖場があって、状態のよいイワナが飼育されているようならば最初は養殖魚から飼育するのがお勧め。天然河川や湖沼の管理釣り場で放流から時間の経過した個体を飼育するもの一つの方法です。
また、天然魚の小型個体は都道府県によって大きさの制限があります。水槽飼育をする場合は10センチから20センチ以下が最も餌付けがしやすく飼育が簡単なのですが、このサイズでは規制対象になっている場合もあり捕獲できない場合があります。
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水槽のセッティング・・・
イワナは水槽飼育下でも40センチ以上に成長させることが可能な種類なので、90センチ水槽以上がお勧め。60センチ水槽や75センチ水槽でも可能ですが、大きな個体を美しく育てることはできません。
飼育密度は飼育するイワナの性格にもよりますが、出来るだけ同じ大きさでそろえて、90センチ水槽で魚体が20センチなら5尾以下、できれば3尾以下。水槽内の岩や流木など隠れ家になるデコレーションが多ければ5尾でも可能。何のデコレーションもない状態では、弱いものいじめが起きる可能性があります。場合によって養魚場のように過密飼育(20尾以上)で縄張りの解消が見られることもありますが、水質の悪化など様々な問題が起きるので勧められません。
底砂は大型個体の単独飼育なら必要ありませんが、複数飼育の場合、水槽内のデコレーションの転倒を防いだり、水質浄化を助けるために敷き詰めたほうがよい結果をだします。また、夏場の急な水温上昇を防ぐ効果もあります。
つづく?
餌について・・・・・>餌について
底砂について・・・・・>底砂について
水槽のクーラーについて・・・・・>オショロコマの水槽飼育
オショロコマの水槽飼育について・・・・・>オショロコマの水槽飼育 オショロコマの水槽飼育Ⅱ
オショロコマ
Salvelinus malma
渓流魚の水槽飼育の入門に最適な魚種。
もちろん、冷水での飼育が前提だが、病気にも強く、餌付け、複数飼育など他の渓流魚と比べて水槽飼育に適している。
天然魚でも数日で餌付けが可能で、水槽の照明や人影にも慣れてくれるので、給仕の際には物音で水面に寄ってくるようになる。成熟したオスは多少気が荒いが、よほどの大物成長しない限り共食いなどの心配は少ない。
病気でもっとも多いのは白点虫だが、ヤマメなどに比べて治りがよい。
最適水温は10~15℃で水槽飼育なら15度で±1℃の範囲で飼育するとよい。18℃くらいでも飼育可能だが体色が悪くなり、病気や餌の食いが悪くなるので注意が必要。冬場10℃以下でも飼育可能だが、体色が黒っぽくなり成熟する個体もあらわれるため、お勧めできない。成熟個体は産卵のため底砂を掘り返したり、縄張り争いで気が荒くなったり、ホルモンバランスが崩れて病気の発生率が高くなるので、成熟させないことが長期飼育のコツ。照明時間を長めに年中一定時間にするなども長期飼育に効果的。
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小型(17センチ)のオショロコマ。
水槽飼育では15センチから30センチぐらいまで成長させることが可能。
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餌はクリル(乾燥オキアミ)を中心に、マス用の配合飼料やブドウムシなど釣りで余った餌を与えるとよい。特に餌付けの際はブドウムシやクリルがお勧め。クリルは塩分、ヒゲなどが除去された熱帯魚用のものが多少高いが栄養バランスもよくお勧め。安いクリルはヒゲが残っていて手を怪我したり、魚が吐き出すなどするのでよくない。イクラ、ミミズなどは水質の悪化が早いので注意が必要。

外来魚だけどとても美しい魚。
朱点の周りが瑠璃色に縁取られています。
スプリングクリークの宝石です。
でも、ブラウンのようにあちこちで増えて欲しくないですね。
トラウトマニアとしては、宝石も至る所に転がっているならただの石ころだし、なにより在来種に悪影響を及ぼす可能性が高いので、今まで通りひっそりと在来種と共存していてほしい魚の一つです。
右が岩手県側高所で多く見られるタイプ。
左が秋田県側高所で多く見られるタイプ。
採取標高はどちらも970メートル付近。
岩手県、秋田県とも低い標高の河川では放流事業が盛んで、河川ごとの岩魚の個性は失われつつある。
高所でも放流されているが、多くは山猟師や釣り人が昔から繰り返してきた源頭放流(釣りながら下で釣った魚を少しずつ滝の上に放流していく)であり、同一河川の個体群の放流。そのため、比較的イワナの河川ごとの個性がみられ面白い。
この岩魚の河川ごとの個性は、単に遺伝的なものだけでなく、河川の環境の違いや、餌の違い、滝などで他の個体群との交流がない中で、系統群としてイワナの外見を大きく変えていく。
これが、地域全体の広がりとなることで、最近よく言われる河川の名を冠した×××イワナや○○○イワナなどと云われ、さらに大きな地方や分水嶺などの区分による、ニッコウイワナ、エゾイワナ、ヤマトイワナ、ゴギ、キリクチなどといったグループに分けることがある。
個人的にもっとも好きなオショロコマがいるのは道南の鳥崎川。もちろん、ここのオショロコマは移入種で天然分布の南限はもう少し北の狩場山(千走川・・・ただし保護水面で禁漁)、釣りができるのは羊蹄山麓の真狩。
鳥崎のオショロコマは出自は特殊で、天然記念物で知られる道内然別湖のミヤベイワナが放流されたもの。
然別の最近では期間を決めてライセンス制の釣りが解禁になることもありますが、天然記念物ということで原則禁漁。
考えようによっては、唯一ミヤベイワナが釣ることができる川なのです。
現在水槽に入っているオショロコマにもこの鳥崎産ミヤベイワナがいます。
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典型的なミヤベイワナタイプですが、長く水槽で飼育してわかったことは、オショロコマのパーマークや虫食い斑、朱点の表れ方は成長によって変化するということです。
ミヤベイワナの外見上の特徴としては、白斑が大きめ、朱点も大きめ、パーマークが細く縦長でブナ斑に似ているなどですが・・・
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これもミヤベイワナのはずですが、普通のオショロコマの外見です。ミヤベイワナのいる北海道然別湖の流入河川にもミヤベイワナの河川残留型としてオショロコマが生息していますが、ここのオショロコマも外見上他の知床や日高に生息しているオショロコマと大きな差がありません。
実は同じ傾向がオショロコマの降海型にも見られます。
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左が降海型のオショロコマで右が河川残留型。
河川は知床半島。
右のオショロコマは典型的な河川残留型で、写真の撮り方のせいで薄く写ってしまっていますが、もう少し濃い目の色です。
降海型オショロコマは白銀色のため画像ではわかりづらいと思いますが、ちゃんと綺麗なピンクの朱点がちりばめられているのでアメマスではなくてオショロコマです。白斑も解りづらいですがシッポのほうにアメマスのような丸い大きな白斑が見られます。これを狭い生簀で飼育すると・・・
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白斑は大きめですが、色はオショロコマと同じです。着色斑もピンクから朱に、パーマークも水中では見られます。
この川のオショロコマは海から200メートルくらいで大きな砂防ダムで断絶されてしまっています。
つまり、同じ遺伝情報を持つオショロコマでも海や湖、異なった河川で生息していると外見も大きく変化していってしまうということです。
まとめ・・・↓↓↓追記へどうぞ!!
イワナとオショロコマを水槽飼育の上で比較すると、オショロコマのほうが飼育しやすい。
これは、イワナは縄張り意識が非常に強く、また、魚食性が強いことが原因で、複数匹飼育をすると体に傷がついて病気しやすくなったり、稀に小さな個体が食べられてしまうことも。
オショロコマも縄張り意識はあるが、縄張りの範囲を守る意識よりは、餌をとる優先順位的な意識が強い。つまり、イワナは自分の縄張りに別の個体が入ると追い掛け回すが、オショロコマは流れに対して前後、または深度の順位を重視する傾向があるので小さな小競り合いはあるが複数飼育が可能。ただし、成熟したオスのオショロコマはイワナ同様、縄張りを主張し他魚を追い払う。
成熟したオスのオショロコマ。他魚を追い払うわりに神経質で物音に敏感。
渓流魚の水槽飼育、とりわけイワナ、オショロコマの水槽飼育は難しいように思えるが、実際はヤマメやアマゴの方がずっと難しい。イワナとオショロコマを比較しても、北海道の日高や知床に生息するオショロコマのほうが、難しいように思えるが、オショロコマのほうが簡単である。
簡単といっても、渓流魚を飼育する上で基本となるのが、冷水の維持である。
冷水さえ維持できれば、後の飼育方法は熱帯魚よりも楽である。
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近くに引水可能な冷たく清冽な水があれば一番簡単だが、水槽用クーラーでも出力が大きいものであれば十分足りる。クーラーは地方ではペットショップや熱帯魚屋で取り寄せになるが、10万円から18万円ぐらいのもので、最低でも17度以下を維持できるものを選ぶとよい。安い熱帯魚用のクーラー(20度前後を維持)もあるが、これは不適。できれば13~15度で飼育するのが長期飼育が可能な水温。更に低い温度でも飼育できるが、無理をして低水温を作っても、夏場や冬の暖房時間で急激に水温が変化する様なことがあると、魚の体調が悪くなる。
オショロコマとイワナの違い。オショロコマももちろんイワナの仲間ですが、この場合のイワナはアメマス・エゾイワナ・ニッコウイワナ・ヤマトイワナ・・・。
よく一番に挙げられる違いは朱点の有無ですが、ときにニッコウイワナなどは生息場所や産卵期によってはオショロコマも凌ぐような見事な朱点があらわれている事もあります。
次にパーマーク(体側の小判状の斑紋)の有無ですが、パーマークは多くのサケ科魚類が幼魚の時にはごく普通に見られる体の模様で、イワナも20センチぐらいならパーマークが見られることも。オショロコマも大型化するとパーマークが薄くなったり、スモルト化するとまったく見えなくなったりします。
では表面上の違いって他にもあるの?
答えは↓の続きの画像をどうぞ!!
学名:Salvelinus malma malma
他のイワナ同様背部に虫食い斑が見られるが、国内の他のイワナとの違いは背びれにも背部と同じ虫食い斑が見られること。
体側部に明瞭な朱色の着色斑点が見られること。
他のイワナに比べ口が小さく下向きであること。
体側部にやや不明瞭なパーマークが見られる場合があること。